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僕たちの心の‪泉を満たすもの 「坂本真綾 LIVE TOUR 2018“ALL CLEAR”‬」

四月一日坂本真綾 LIVE TOUR 2018“ALL CLEARに伺ってきました。

人生で初めての坂本真綾さんのライブ。本当に楽しみにしていました。

思えば僕が初めて真綾さんの曲を聞いたのはカードキャプターさくらの『プラチナ』 で、真綾さんのことをちゃんと認識したのはツバサ・クロニクルの『ループ』でした。そう考えると今回、カードキャプターさくらの新作の曲が表題になっているライブが初参加というのはきせきのように感じます。少し感情的になってしまいますね…

 

本当に素晴らしいライブでした。真綾さんのどこまでも澄み渡るような、青空と夜空を思わせるような歌声と美しいコーラス、決して荒々しくないのに強く響く楽器の音。

至福の2時間半でした。

 

 

というわけで何曲か感想を。

 

『プラチナ』

最初から来ましたか…!今回のライブであれば絶対に聞けると思いながら、そして一番聞きたかった曲でありながら、来てしまうと少しばかりさみしいかもと思っていた曲でした。一番聞きたかったものを聞いてしまって満足してしまったらどうしようと。そんなものは杞憂でしたが。

見つけたいなぁ 叶えたいなぁ

信じるそれだけで 越えられないものはない

歌うように 奇跡のように

「思い」が 全てを変えてゆくよ

きっと きっと 驚くくらい

やっぱり好きなんですよね、プラチナ。輝いているんですよ本当に。これから先にある未知の世界、未知の何か、未知の自分。そんな何もかもに思いがあれば進んでいけると、強くなれると。いつ聞いてもキラキラとしたものを感じるのです。それを生で、フルバンドで。もう最高じゃないですか。

 

『ハニー・カム』

これ本当に好きなんですよね…絶対聞けないだろうなぁと思ってたんですけど。もう前奏で興奮が止まりませんでした。

覗いた横顔が 実は照れくさそうに

はにかむ その表情が愛しくて

男の人は多分 思いっきり嘘をついて

女の子に愛を伝える 心を隠しきれずに

歌詞が本当に素敵で。可愛らしさと初々しさが詰まっていて。青春ですよね。嬉しくて恥ずかしくて…って気持ちを純粋に抱けるのはあの頃だけなんだよなと。聞いていて思わず顔がほころぶようで。今回もそうなっていました。

ほぼ歌ったことがない曲という話を真綾さんがされてて、それを聞けるなんて…幸いなことだなと思わずには。

 

『夜』

打って変わって激しい曲調の暗い愛の歌。生で聞くと焦燥感を煽られるようで、お腹の下のほうに響くように感じました。

人を好きになる事に立ちすくむ理由はない

自分の激しさに初めて会う

愛し抜けば泣きながら神話にもなれるだろう

自分のずるさも初めて見る

寂しさが二人を繋ぐ唯一のものでも

ただ私の思いを…ただ私の苦しみ…

この曲で思ったのは照明がうまいなぁと。この曲で合ってるか確信がないんですが。

真綾さんを何方向からも連続で照らすことで、客席からはっきり見えないようにしているんですよ。上から見ると影で何人もの真綾さんが表れては消えるように。その演出がこちらの不安というか…安定しなさを徹底的に高めてくる感じでした。

 

ロードムービー

アコースティックコーナーの一曲。これも好きなんですよ。

あぁ 行く先は決めないよ

意味のない心配もしない

助手席で眠る君

どんな夢を見てるの?

さようならやおかえりをくり返しながら

誰かと一緒にゆっくりと進んでいくような。そして一人になっても胸にあるのはあの日の風景で。大切な出会いは別れを迎えても変わらないと。朝焼けのなか、どこまでもまっすぐな一本道を進んでいくような歌です。ライブでもオレンジ色の照明と音楽が幻想的で美しかったのを覚えています。

 

『夜明けのオクターブ』

まさかのインスト。ウクレレかと思ったらギタレレっていうんですってね。しかし面白かったなぁ。ギター3本とベースでこんな風になるんだと。ここだけでも音源ほしいなぁ。

 

『ロマーシカ』

これもカップリングだから聞けるとは…心が弾むような曲に、不安を抱えた少女がいる歌で。

変わる、って難しいかな 私飛び込みたくて

新しい、ってすごく怖いな だけど知らないだけ

眩しい、ってかざす手のひら 焼けた半袖の跡

ぜんぶ同じはずなのに なにか昨日と違ってるの

そして

できる、って君が言うから そんな気がしてくるんだ

君がいてくれてよかった 少し自由になる

きれい、って指差した空 遠く飛行機の音

不思議 同じはずなのに なにか昨日と違ってるの

一人じゃ怖いけど、背中を押してくれるキミがいてくれて。だから進めるんだと。変わっていけるんだと。真綾さんの歌声から伝わるものがあるのです。生で聞けて良かった。じんわりとしみていくような。楽しかったなぁ。

 

『逆光』

FGO民としてはもうこれでもかと刺さる。歌詞が把握できてないのでなんとも…ですが、立ち向かう歌だよなぁ。これ歌ってる時の真綾さんが本当に凛々しくて格好良くて。ちゃんと歌詞を把握してからもう一度聴きたいし、できればまた見たいなと。

 

『メドレー』

全部好きなんですがもうとにかくBe mine!とマジックナンバーを聞けて最高でした。Be mine!の高音の美しさが半端ではないですよね。

Be mine!

あらがえない欲望に kiss and cry

てっぺんで見下ろしたい

完全掌握の結末を

It’s mine!

欲しいものがあるなら目を離すな

絶対に勝ち取りたい

単純明快なひとりごと

真綾さんの曲ではかなり激しいこともあり、短かったけども強く心に残っております。

マジックナンバーはもう当たり前に最強じゃないですか。落ち込んでるときに聞くと本当に元気になる。

123!の合図で両手広げて 全身にひかりを集めて
どこにあるの 教えて私にできること
めいっぱい傷ついて せいいっぱい走って
何十回転んで 泣いて それでもまだ
飽きれるくらい 明日を信じてる

別に無敵なわけじゃない、傷つくし弱るし。それでも明日を信じてるといえること。まさしく最強なんですよ。

 

『CLEAR』

正直今日のライブまで、少し成長した少女の歌だと思っていたのです。ですが真綾さんの言葉を聞いて全く印象が変わりました。

これはプラチナのように輝く少女と、プラチナを過ぎた女性たちのことを考えた曲だと。

風って 鳥って 私より自由かな
翼がないなら走ってくわ 行きたいところまで

魔法が使えなくたって、私たちは走ってきたと。

心の底に泉があるの
どんなに落ち込んでもまた
透明なもので満たされていく

心の泉が枯れそうになっても、決して枯れなかったと。

僕は男性ですが、それでもccさくらが好きで、そしてプラチナを聞いて育ちました。純粋に輝きを感じられる時間は終わっています。そんな今の僕の心の泉は、果たして満ちているのでしょうか。少なくとも今日、この歌は僕の泉を満たしてくれたと思います。僕は明日からも走っていけると。曲の新しい一面を知ることができるのもライブの醍醐味ですな。

 

『カザミドリ』

ひとりぼっちは嫌なのに 一人で行かなきゃ意味がなくて

寂しさに足が止まっても まだ帰れないの

風とともに海を渡り 日の出に導かれて歩こう

いくつもの出会いと別れ その先に

私を待ってるものがきっとあるから

生まれたとき自分と交わした約束 果たしに行かなくちゃ

僕が一番好きな曲です。優しく、強く、切ない別れの歌です。

進み続けたい、けれど怖い、別れたくない、寂しいと。それでもわかっている、進まなければならないと。その先にある辿り着く場所へ。未知へと手を伸ばし、進みたいと。この歌は僕たちの背中を押してくれる歌です。決して強くはなく、しかしその温かさを感じる強さで。

カザミドリを聞いたとき、思わず涙が出てきてしまいました。ライブで泣いたのは多分初めてです。聞くことができてよかった。歌ってくださって、演奏してくださって本当に嬉しいです。

 

『ハロー、ハロー』

一番新しい曲です。初めて聞きましたが、この曲も僕たちの背中を押してくれる曲だと思いました。いつかの自分が今の自分に手を振ってくれている。そんな瞬間を歌い上げる真綾さんは本当に素敵でした。早くちゃんと聞きたいですね。

 

『シンガーソングライター』

ことばも国も神様も越えてひとつになれる音楽
楽しいばかりじゃないから楽しい 生きることは音楽

呼吸はメロディ かかとでリズムを それだけでもう音楽
心と体揺らして踊ろう 僕らはみんな音楽

雨にも風にもときどき負けて 力をつける音楽
楽しいばかりじゃないから楽しい 生きることは音楽

本当に楽しくて、素敵な曲だと思います。僕たちの人生は音楽なのだと。

人によって好みも歌い方も何もかもが違くて、そんなことは当たり前で、けれどそれは全部同じなんだと。なんか元気になるんですよね、シンガーソングライターを聞いていると。思わずステップを踏み、手でリズムをとってしまうような。

これがアンコールラストに流れて、みんなでララララ歌って。会場全体が音楽を奏でている。その一部でいられること。楽しかった、本当に。

 

『ポケットを空にして』

まさかのダブルアンコール。予定外で真綾さんも驚いていたようで「本当に嬉しい」と何度も仰っていました。

ポケットを空にしてさあ旅に出ようよ
目当ても何もないけれど
すぐ、ポケットを空にしてさあ旅に出ようよ
みだらな気持ち ぶらさげて

優しくて素敵な曲だと思います。真綾さんのピアニカの音がそれを助長するようで。

別に僕たちは何かを背負わなきゃいけないわけじゃないんです。気楽にふっと歩き出す、それでもいいんじゃないか。そんな気分にさせてくれます。この曲でライブが終わるって、すごく素敵ですよね。

 

 

今回はアルバムツアーじゃないから、「私の歌いたいものを歌う」とのことで。だからこそバラエティ豊かに新旧織り交ぜた編成で。

そういう機会に、初めましてで来られたことの幸運を強く感じています。今までずっと聞いてきた曲を聞くことができたのですから。

想像していた以上に生の真綾さんの歌声は澄んでいて、どこまでもどこまでも高く深く広がるように、すっと胸の奥を突くのです。衣装も素敵でしたね、二着目の青?緑の服が似合っていらして。『Million Clouds』の歌にもマッチしていたように。

Million Clouds』といえば「つま先からちょっとずつ 生まれ変わっていく気分」の時に、自分のつま先を見ていた姿が印象に残っております。ああいう動きが絵になるのは、舞台経験の強みなのでしょうか。

コーラスの方も印象的で、手前の方が手拍子の際に手を上にすっと上げる動きが強く残っています。あの手の動きのおかげで、手拍子のタイミングをつかめてましたね。そしてハーモニーが最高に美しいのです。

 

 なんとなく皆、アンコールって当たり前だと思ってるじゃないですか。そのために曲を温存してたり。それはパフォーマンスとして最高の演出ですし、否定するつもりはないんです。

でも決して当たり前じゃないんですよね。

調べたら『ポケットを空にして』は今回のツアーで国内ではやってないみたいで。

つまり台本としては『シンガーソングライター』で終わってるわけで。もっと聞きたい、あなたの歌が、演奏が、ハーモニーが…僕たちのそんな思いが届いたからこそのダブルアンコールなわけじゃないですか。

それって実は凄いことなんですよね。

 

本当に最高のライブでした。新年度の一日目にこんな経験ができるなんて。

また行きたいと、坂本真綾さんに会いたいと心から思えるライブでした。あーファンクラブ入らなきゃ。